葉山へ 移ってきたのは・・・

昨日 久しぶりに小田急線で相模大野経由 新百合丘 登戸へいってきた。

帰りは南武線を下って鹿島田駅新川崎駅まで歩いてみた。

 

この一帯はずーと住んだり、会社勤めしていたなつかしの場所だ。

暑くもなく、寒くもなく、気持ちのよい小春日和の日である。

新百合が丘駅、登戸駅 溝の口駅 中原駅 鹿島田駅 それぞれ若い頃からの馴染みの駅ばかりである。駅を通過するたびに いろいろな思い出がよぎる。

すこしプライベートなことを書いてみよう。どうして葉山に住むようになったか?

 

 

新百合ヶ丘は猛烈に変わっていた、駅前にはビルが立ち並んでいた。

もう20数年前まで、千代ヶ丘に住んでいた。

その前は登戸・中ノ島だ。その前は溝の口・平。その前は鹿島田・下平間。

学生時代は蒲田。

5回引越しを経験している

 

======小田急 新百合丘から 葉山へ========

 

新百合から小田急の急行は新宿までは鈍行並みのスピードで、会社へはいつも時間通りには着いたことがなかったのだ。

 それがイヤで、息子の車に乗せてもらい神田の会社へ行っていたのを思い出す。

 

近くに巨人の桑田投手や、女優の音羽さん一家が住んでいて、環境は静かでよかったのだが、なにせ 通勤に時間がかかりすぎた。

 

近くに不動産屋に勤める奥さんがいて、立ち話に「いくらで売れるかやってみてくれる」と話したら、いきなり「売り」のチラシを作り、ネットで出したのだ。

妻に内緒だったから、妻がお隣の奥さんから「あなた、家を売るの、でているわよ」

と聞き、びっくりしていた。今でも「私に内緒で・・」そのことは よく話すのだ。

 

ひょんなキマグレから話したのだが、あっという間に買い手がついた。

とはいっても、まだ移転先も未定で、それも探していないのだ。

 

チラシを作ってくれた奥さんが「買い手がついたのよ、どこか家を見に行きましよう」と催促する。

それで、車で先ず鎌倉へ連れて行ったもらった。浄明寺の近くの土地を見せてもらったのだが、道が狭くて、せまっ苦しいので、やめた。

 

その翌週の日曜日、葉山にドライブに来た。

現在の住まいの空き地に案内してもらった。

最初は道路際の建売を見たのだが、間取りが千代ヶ丘の家と余りちがわずに、ベニアを建てつけたような感じであったので、それはやめた。

その奥に 道路から一軒奥地の空き地があった。

イチョウの木が3本あり、下のほうには雑木林が繁っていたが、見晴らしがよかったのだ。

湘南国際村はみえるし、一色台の住宅もはるか向こうに見える。

目の下に、消防署が見え、役場も見えた。

 

イチョウの木が気にいった 。小さい頃、よく神社のイチョウの木の周りにギンナンが落ちていて、臭いのをなんとも思わずに、拾って、焼いて食べていたのを 思い出した。

何ともいえず、懐かしさを覚えたのだ。

それでその土地を買うことに決めた。

広い敷地に2軒しか家がなくて、桜の木が道路際に生い茂り、奥にはイチョウの木やサルスベリ、椿があり、田舎そのものの風情だった。

 

70坪の土地で4千5百万円だったと記憶している。手数料は100万円ポッキリだよ

と不動産屋の奥さんには念を押していた。

きっかけを作ったのはあなただから、それで勘弁してよ・・と。

 

まだ住んでいる家の売却契約をしていないので、そんな大金があるわけではない。

そこで、家の買い手がついていたので、急遽売却の手続きに入った。

買い手が大手商社マンだったので、ローンも難なく通り、すんなりとことははこんだ。

 

それから、1年後、東急ホームの北米輸入住宅を建ててもらったのだ。

内装には自分はタッチしなかった。家内と娘が決めたのだ。娘が当時イスタンブルへいたので、帰ってもらい1週間ぐらいで決めたと思う。

薄いベージュの色で統一し、カーテンはサンゲツがよかったのでそれにしたようだ。

もう15年たつのに、1度も張替え 取替えはしていない。

2回へあがる階段だけは愛犬がいるので汚れがあり、そのカーぺツトは2回取り替えたぐらいだ。

 けっこう きれいに使っている。

東急ホームスの「10年診断」があり、これは無料でやってくれるが、あまり補修する箇所がなかった。

 ただ、外壁と屋根。ベランダは6年ごとに塗装をやっている。

潮風がきついから、ベランダに手すりは直ぐさびる。

 

周囲の環境が激変した。

春には鶯がなき、桜の花がさきみだれていたのだが、今はその桜も切られ、家が建った。

下の雑木林も伐採され、こんな傾斜地にと思うほどのところに家が3軒も建った。

 

残っているのは我が家のイチョウの木 さるすべり、椿ぐらいだ。

イチョウの木は晩秋には黄色い葉っぱが庭いっぱいにじゅうたんみたいに敷き詰めてくれる。それは壮観な風景だ。

サルスベリはいまが見ごろで、赤い色をつけている。

 

イチョウの木だけは切るなよ、よといってある。

大木を切るとその家は潰れるよ、というのが親父の口癖だったから。

杉山ばかりを植えてきた親のただ一つの記憶にのこる言葉だ。